大小あれど組織をまとめる立場にある管理職。その名の通り「管理」が仕事なのに、部下の業務管理ができないと悩んでいるあなたに必見の記事です。あなたがやっているその「管理」実はただの「確認」になっているかもしれません。適切な業務管理について持論をお話しします。
あなたは仕事を管理される側ですか?する側ですか? 前者なら、自分の上司を思い出して、後者なら、自分のことを振り返って記事を見てください。
仕事を管理するとは
それ、管理ではなく確認です
あなたの上司、もしくはあなたは部下の仕事の管理ができていますか?
普段どんな管理をしていますか?
- チーム全体の進捗を確認する
- 進捗が良くなければ、早く進めるよう促す
だいたい上のような管理をしている人が多いと思います。
でも、これはっきり言って管理になっていません。
確認です。
あなたの周りにも「確認」職になっている管理職はいませんか?
進捗確認して、遅い人に催促するなんて誰でもできます。
管理職には誰でもできることを求めているわけではない。
でも確認することで管理している気になっている人って多いんですよね。
仕事を管理するために
では「管理」とはなんなのか。
国語辞典にはこう書かれています。
1.ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。「品質を―する」「健康―」「―教育」
2.事が円滑に運ぶよう、事務を処理し、設備などを保存維持していくこと。「―の行き届いたマンション」「生産―」
3.法律上、財産や施設などの現状を維持し、また、その目的にそった範囲内で利用・改良などをはかること。
goo辞書「管理」より
これを仕事に当てはめ、次の通り一文にまとめてみました。
仕事の管理:事が円滑に進むよう、現状からの改良をはかりつつ全体を統制すること。
ここで大事なワードは「改良」です。
そう、管理には「改良」が伴うんです。
この「改良」が、本当に管理職に求められていること。ただ改良は実践するのが難しいため多くの管理職ができていないのです。
上で書いたよくある管理には、「改良」が全く無い。
上手くいかなければ、根本の原因を解決しようとせず、「催促」というその場しのぎの対策に逃げる。
次に一例を挙げます。
君、資料Aの作成遅れているようだね。
あ、はい。すみません。すぐにやります。
頼むよ。
よくみる光景ですよね。
でもこれで問題の根本は解決したでしょうか?
上司に催促された部下は、資料Aの作成を急ぐでしょう。
資料Aの作成は。
でも、時間が経つとまた同じ問題を繰り返すことになります。必ず。
それは問題の根本が解決していないから。
この部下がいつもは問題なく仕事をこなしていて、たまたま資料Aの作成だけが遅れてしまったなら、まあ様子見で良いかもしれません。
でも進捗が良くない状態が続いているなら、状況の改善が必要。
この改善こそが、管理です。
上の例で言えば、進捗が良くない原因には次が考えられるでしょう。
- モチベーションが湧かない
- 仕事が多すぎてキャパオーバー
- 進め方がわからない
それぞれ対応策を考えます。
モチベーションが湧かない
「社会人にもなって、モチベーションが湧かないなんてけしからん!みんな辛くても頑張っているんだ!」
こんな考え方はもう古いです。
令和のこの時代、部下のモチベーションを維持させるのも管理職の仕事だと、私は考えています。
上司が部下のモチベーションを上げるにはやはり褒めること。特に一対一ではなく、メンバーの前で褒めることが大事。
小さいことでも良いから、進歩が見られたら褒めることをお勧めします。
AbemaTVなどで有名なサイバーエージェント社は、社員のモチベーション向上などのために大々的な表彰制度があることで有名ですね。
部下個人としてモチベーションを上げる方法は次の記事でも紹介しています。
仕事でモチベーション維持できない人必見!今すぐ実践可能な対策8選
仕事が多すぎてキャパオーバー
部下はキャパオーバーに陥っているかもしれません。
まさに管理ができていない状態。
キャパオーバーは、基本的には上司の責任だと思った方が良いです。
キャパオーバーを作る「仕事」を渡しているのは上司ですからね。
上司としては、本人のタスク管理や優先順位付の仕方を聞き出して、適切に処置できる方法を提示してあげたいところ。
あとは、時間をかけずに仕事を終わらせる仕組みづくりをするのも大事。時間のかかる入力業務などの単純作業はマクロで自動化するとかですね。
自動化にはITの知識が要ります。サラリーマンが心得ておきたい9つのこと|大企業中堅社員の私が語るでも語っていますが、やはり職種に関わらず現代のサラリーマンはITの素養が必要。
正直、仕組みづくりにまで踏み込めている管理職はあまり見たことがありません・・・
キャパオーバーの原因と対策は次の記事にまとめていますのでよかったらどうぞ。
【忙しすぎる...】仕事の「キャパオーバー」を解決する方法5つ
進め方がわからない
そもそもの進め方がわからず困っているパターンもあるかもしれません。
相談が苦手で一人で抱え込んでしまうタイプの部下であれば、早めに進め方で迷っていないか聞きに行った方が良いですね。
「実は・・・」が引き出せたらこっちのものです。
部下のタイプを抑えて、タイプに応じた対応をするのも管理職として必要なコミュニケーションスキルですね。
以下の記事に仕事の進め方がわからない時の対策を書いていますので、よければ見てみてください。
「仕事がわからないことばかりで辛い・・・」現状を変えるための方法4つ
管理の注意点
ここで一つ注意点。
いつも進捗が良くない部下に対して状況改善しようと思い、こんなことを部下に言ったら最悪です。
君は最近仕事の進捗が芳しくないんじゃないか?どうすれば改善できるか考えてみなさい。
問題の改善策を部下に考えさせてはいけない。改善は管理の範囲内なのに、管理者が率先して行わなければそれは職務放棄。
部下が失敗した時の対策を考えるときも同じ。
部下に寄り添って、現状の問題を引き出し、対策を上司が考えるのがあるべき姿です。
まとめ:管理職の仕事は管理
最後にまとめです。
今回は組織の業務管理について、持論を書きました。
「うちの上司も管理じゃなくて確認してるわー」
「自分も部下に対して確認しかしていなかった・・・」
みたいな感じで、共感してくれた会社員の方は結構いるんじゃないでしょうか?
今管理される側のあなたは、管理する側になった時にちゃんとした「管理」ができるように心がけてもらえれば。今管理する側のあなたは、今の自分の「管理」を振り返るきっかけになれば。そうなればこの記事を作った甲斐があります。
今回は以上です。