今度会議で議事録作成を任されたんだけど、議事録ってどう取ればいいのかよくわからない。議事録の取り方を教えて欲しい。
こんな疑問に答えるため、失敗しない議事録を作るために押さえておきたい6つのポイントをお話しします。
1.議事録の必要性
議事録の作成方法がわからないあなた、もしかして
「なんで議事録なんて取らなきゃいけないの?」
と思っていませんか?
そんなあなたは、まず議事録を取る必要性から理解しておいた方が良いです。
議事録の必要性には大きく3つあります。
議事録の必要性
- 議論の内容忘れ防止
- 会議に参加していない人への情報共有
- 関係者合意をとった証明
議論の内容忘れ防止
会議で話した内容なんてすぐ忘れます。
特に次のアクションや出席者の合意事項など、忘れてはいけないことを書いておくことが大事。
会議に参加していない人への情報共有
議論に関係する人全員が会議に出れるわけではありませんよね。
特に多数の部下を抱える上司の場合、全ての会議に出席するなんて到底無理です。
そんな忙しい上司や、会議に出席していない関係者に会議の内容を手っ取り早く伝えるツールとして議事録が使えます。
出席者合意をとった証明
○○案で進めるって言いましたよね?
いやっ聞いてないよ。
会社では決め事は書面に残さないと、上のように「言った言わない」の議論が必ず発生します。
「言った言わない」議論は完全なる無駄時間。おまけに神経もすり減ります。
上のような無駄時間を過ごさないためにも、議事録は役立ちます。
議事録に出席者を明記しておけば、少なくとも出席者は「議事録に書いたことに合意した」ことになります。
相手が忘れていても、議事録を引っ張り出して提示すれば、NOとは言えません。
2.議事録の理想形
議事録の理想形は次です。
会議に出ていない人でも完全に議論の内容がわかる議事録
議事録を見ただけで議論の内容が完全にわかれば、会議の出席者は必要最低限に絞ることができますよね。
ただ実際のところ、議事録を見ただけで会議の内容を完璧に理解できるケースは少ないですけどね。どこかしら疑問を持たれて、説明を求められる場合がほとんどです。
だから少しでも理想形に近づけるために、「会議に出ていない人に向けて書く」ことを意識すれば自ずと良い議事録になるということです。
3.議事録の必須項目
議事録には次の項目を書きます。
議事録の必須項目
- 日時・場所・出席者
- 会議の目的
- 会議の結論
- 議論の内容
- アクションと担当・期限
日時、場所、出席者
日時、場所、出席者は必ず書きましょう。
特に出席者を書くのを忘れてはいけません。
議事録の必要性で書いた通り、議事録は「合意の証明」になるので、出席者は絶対に書いてください。
会議の目的
次に会議の目的を書きます。
その会議でしたいこと、決めたいことを端的に書きましょう。
目的があいまいだと、議論がまとまらなくなるので注意です。
会議の結論
会議の結論を書きます。書き方としては、会議の目的に対する協議の結果を端的に書きます。
結論は目的と対応させなければいけません。結論は議事録の1番重要部分なので、迷ったら出席者に確認しながら書き上げるようにしてくださいね。
議論の内容
議論の内容を要点のみ書いていきます。
・・・正直慣れてない内は難しいです。
発言を全て書いていたらごちゃごちゃして何が大事だか分からなくなってしまうし、かと言って書かなすぎると議論の内容が伝わらないし・・・
「何を残すか」の観点は、会議の目的に合った発言や議論であるかどうかです。
例えば会議の目的が「問題点の洗い出し」であれば、挙げられた問題点は全て書く。
会議の目的が「案の決議」であれば、案の決め手となるメリット・デメリットは全て書いていくイメージです。
アクションと担当・期限
会議では結論と共に、物事を前に進めるためのアクションが決まることがほとんどです。
このアクションには、担当と期限を必ず書きます。
アクションだけ書かれている議事録をたまに見ますが、誰がいつまでにやるのか分からないために放置されたり、会議後に再度担当と期限を決める二度手間が発生したりといったことが起きます。
アクションが発生した場合は、担当と期限を明記する。これは徹底です。
「いつまでにできますか?」はご法度?
アクションの担当が決まり、次に期限を決める時に「いつまでにできますか?」と聞くシーンをよく見ます。
本当は、期限は会議主催者が決めるべきです。
会議で発生したアクションは、プロジェクト全体で見た時にいつまでに終わっているべきか?を主催者が理解しているべきなのです。
だから理想の期限の聞き方は、
「このアクションは○月○日までにお願いしたいのですが可能ですか?」
になります。
この質問に対して相手がNOと答えたなら、その時はじめて期限を調整して決めれば良いのです。
4.会議前に議事録を作成しておくこと
議事録は会議前に作成しておきましょう。
間違っても会議中に書き始める事は避けたいです。
司会進行と記録担当が分かれていればまだ良いのですが、司会進行役が議事録をとりながら会議を進める場合も多いと思います。
会議を進行しながら議事録を作ると、議論についていけない可能性があります。
すると、
「今の話聞けていなかったのでもう一度話していただいてよろしいでしょうか?」
などと聞くことになり、二度手間が発生します。
スムーズに会議を進行するためにも、議事録の事前作成は重要です。
事前にどこまで書いておけば良いの?
事前に作成しておく項目は、上で書いた議事録の必須項目のうち、次の4つです。
事前に作成しておく項目
- 日時・場所・出席者(出席予定者)
- 会議の目的
- 会議の結論
- 議論の内容
でも、「議論の内容」は会議が始まってからじゃないと書けないんじゃないの?
こんな風に思ったあなたはまだちょっと認識が甘いですね。
議論の内容こそ会議前に主催者が考えて、あらかじめ設定しておくべきです。
会議の目的が明確になっていれば、おのずと議論すべき事は分かってくるはずです。
議論の内容が思い浮かばない場合は会議の目的が曖昧になっている可能性が高いので、もう一度この会議をやる目的を考え直したほうがいいです。目的がいくら考えてもよくわからない場合はそもそもその会議をやるべきではないのかもしれません。
結論も書くの?
結論も書いておきましょう。
とは言っても結論は最終的には会議が終わらないことには決まりません。
なので事前に書く結論は、自分がその会議で持っていきたいと考えている想定結論になります。
ここまでかけていれば以前の議事録としては完璧に近いです。
後は会議中に要点を付け足していくだけで修正していたりするだけで議事録が完成します。
私はサラリーマン経験5年以上になり今までたくさんの会議に出てきましたが、ここまで議事録が事前準備されているを見たことがほとんどありません。そして事前準備されていない会議は何も決まらない無駄会議になることが多いです・・・
逆に言えば、議事録を上に書いたレベルで順に作ることができれば、会議においてあなたはトップレベルになったと言っても良いでしょう。
5.議事録は会議中に書き終わること
会議が終わった後、時間をかけて議事録を作ってはいませんか?
議事録を会議の後に作り上げるのはご法度ですよ。
会議の議事録それ自体は付加価値を生みません。
議事録は情報伝達のためのツールでしかありません。
議事録の作成に時間をかけるのはナンセンス。
会議が終わってからまとめようとすると、時間が経つほどに記憶がどんどん薄れていく。クオリティーも低く、作成の時間もかかり良いことなしです。
議事録は会議中に作成完了し、出席者の内容確認をとり会議後すぐに配布する。これを徹底しましょう。
会議中に議事録を完成させるためにも、やはり事前に議事録を作っておくのが効果的です。
6.可能な限りPCで議事録作成を
議事録は可能な限りパソコンで画面共有しながら作成していくのがお勧めです。
ホワイトボードに議事をまとめていく場合も多いでしょう。
ホワイトボードはイラストを描いたり、知覚的に認識を共有するためにはすごく優秀なツールなのですが、なにぶん書くのに時間がかかります。
ホワイトボードだとどうしても書くのが遅くなり、議論についていけなくなります。
あくまで議事録はパソコンで、イラスト等を書いて共有するときはホワイトボードでと使い分けるのが良いですね。
おまけ:リモート会議のときの議事録作成
最近はリモート会議も多くなってきたと思います。
リモート会議は議事録を共有するのにはすごく便利です。
議事録は常に画面共有し出席者が見える状態にしながら作成しましょう。
画面共有しないと議論がどうまとめられているのかがわからず、出席者は困惑します。
会議が終わった後に、「こんなはずじゃなかった!」と言われないように、常に共有です。
まとめ:事前の議事録作成がものを言う!
最後にまとめです。
今回は会議議事録の作成方法を紹介しました。
結局は
事前の議事録作成がものを言う!
です。
事前に作成しておいて、今回紹介した議事録の必須項目を書いていれば、その会議には勝利したようなもんです。
これができていないから、グダグタで何も決まらず、時間だけがかかる会議になるんです。
是非今回書いた議事録の作成方法をマスターして、会議上手になってください!
議事録の作り方はバッチリ!いざ会議へ!・・・あれ、会議が始まるとなるとうまく進行できるか不安になってきたな。
会議の進行が不安な人は、「会議の進行が苦手」を解決する3つの方法|確実に結論を出す秘訣を見てみてください。
そのほか、会議に関する記事は次の通りですので、よかったらご覧ください。