仕事でついつい愚痴ばかり言ってしまう。言ったあとで後悔するんだけど、中々やめられない。愚痴を言わずスマートに対処できるようになりたい。
愚痴を言いたくなる気持ちはわかります。でも愚痴を我慢することで得られるものは大きいです。今回はそんな話をします。
会社で働く以上、愚痴を言いたくなるのは避けられない?
会社で働いていると、愚痴を言ってしまいたくなる場面が多いですよね。
上司とそりが合わなかったり、理不尽な目に合ったり、嫌な仕事を押し付けられたり・・・
会社というピラミッド型組織、つまり「上が下に指示を出して仕事が回る組織」においては、どうしても「自分の思い通りにならないこと」の方が多くなります。
だからです。だから愚痴が多いんです。
愚痴を言ってしまう根本要因は
「思い通りにならない」
これだと私は思っています。
思い通りにならないとなぜ人は愚痴を言ってしまうのか。
大体次のような理由だと思います。
- 他人を下げることで安心したい
- 自分が正しいことを示したい
- 自分の辛さに共感してほしい
なんでも自分の自由に動けたら、愚痴なんか出てきようがありませんよね。
だから会社で働く以上、愚痴を言いたくなる場面と向き合っていかなければいけないのです。
問題は愚痴とどう向き合うか。
愚痴を言ってしまうのか。言わないのか。
ただ一つ言えるのは、愚痴を言っても状況は何一つ変わらないということ。
言っても良い愚痴と言ってはいけない愚痴
私は愚痴には2種類あると考えています。
一つは、自分ではどう頑張っても変えられない状況に対する愚痴。「影響範囲外」の愚痴とでも名付けましょうか。
もう一つは、自分で変えられる状況に対する愚痴。「影響範囲内」の愚痴と名付けます。
愚痴の種類
- 「影響範囲外」の愚痴:自分ではどう頑張っても変えられない状況に対する愚痴
- 「影響範囲内」の愚痴:自分で変えられる状況に対する愚痴
「影響範囲外」の愚痴の例
例えば、次の通り。
- 自社の経営方針に対する愚痴
- 日本の経済状況に対する愚痴
これらは、自分でどうこうできる問題ではありませんよね。
「影響範囲内」の愚痴の例
例えば、次の通り。
- 「上司に理不尽な指示をされた」から、上司に対して愚痴を言う
- 「会議でどうしても納得いかなかった」から、その会議に対して愚痴を言う
これらは、上司に直接指示の是正を求めることはできるはずだし、会議中に意見すれば良いはず
「影響範囲外」の愚痴はある程度ならOK、「影響範囲内」の愚痴はNG
「影響範囲外」の愚痴は、言い過ぎない範囲で言っても致し方ないかなとは思います。
単純にストレス発散になりますからね。周りの同僚も同じことを思っている可能性が高いので、共感もしてもらえると思います。
愚痴を言っても何も状況は変わりませんが、溜め込んで精神を病むよりよっぽど良いでしょう。
逆に、「影響範囲内」の愚痴は、社会人として絶対言ってはいけないものだと私は考えています。
よくない状況を自分で変えられて、自分のみならず全体が良い方向に向かうかもしれないのに、それをしない。つまり会社のために動いていないと言えるし、主体的に仕事ができていないからです。
愚痴を言わないための方法
「影響範囲内」であってもやっぱり愚痴は言いたくなっちゃうよ・・・
気持ちはわかります。そこで次に愚痴を言わないための方法を解説します。
愚痴を言わないための方法
- 意見してみる
- 自責思考で考える
- 自己完結する
それぞれ詳しく解説します。
意見してみる
まずは愚痴を言いたくなる相手に勇気を持って意見をしてみてください。
愚痴を言うパターンと、意見するパターンの例を見てみます。
〜愚痴を言ってしまうパターン〜
A社との案件、君にお願いできるかな。
は、はい、わかりました。
〜数分後〜
あの上司、なんでもかんでも俺に押し付けてきやがって!
〜意見を言うパターン〜
今週納期のA社の案件、君にお願いできるかな。
今週B社の案件とC社の案件がありまして、さらに案件追加となると納期に遅れる可能性があります。優先順位をつけていただくか、他の者に依頼していただけないでしょうか。
わかった。じゃあA社の案件は来週以降にしようか。先方に連絡を取ってみるよ。
意見を言えば、上のように愚痴を言いたくなる状況が好転する可能性があります。
でも、相手に意見を言う勇気がない・・・
確かに、意見を言うのには勇気がいります。堂々と意見を言うには、自分に自信を持つ必要がありますね。
自分に自信がない人は、仕事で「自分に自信がない」「自分を出すのが怖い」の解決方法6つをぜひ読んでみてください。
自責思考で考える
愚痴を言いたくなるような状況を自責思考、つまり自分に原因があるのでは?と考えることで、状況の好転と自分の成長につなげます。
愚痴は他責思考、つまり他人のせいです。
これは具体例で考えたらわかるはず。
いくつか具体例を挙げてみましょう。
上司への愚痴 編
✖️愚痴を言った場合
上司に認めてもらえない。
言われたことは全てちゃんとこなしているのに・・・
全然自分の事を見てくれない。多分自分自身のことで頭一杯なんだ。
あーもっといい上司だったら、俺の良さに気づいてくれて、評価も上がるんだけどなー。
上司への愚痴は一番多いパターンじゃないでしょうか。
上司・部下の関係はピラミッド型組織の象徴です。
でも、そこでグッとこらえて自責思考で考えるだけで、成長できるんです。
○ 自責思考の場合
上司に認めて貰えない。
言われたことは全てちゃんとこなしているのに
自分のアピールが足りないのかな?
今度からもっと報告の頻度を増やしてみよう!
上司に認められていないのを自分が原因と捉えることで、上司への適切なアピールの仕方を模索できています。
このやり方が合っている合っていないに関わらず、これは成長です。
部下への愚痴 編
✖️愚痴を言った場合
あの人はいつも思った通りのアウトプットを出してくれない。
本当困る。
もっといいメンバーがいれば仕事も進むのに。
ほんと俺は部下に恵まれないな・・・
部下の特性は10人10色です。
愚痴を言う上司に部下はついてきません。
○自責思考の場合
あの人はいつも思った通りのアウトプットを出してくれない。
何でだろう?
自分の指示の仕方が悪いのかな?
今度はアウトプットイメージを細かめに共有しよう。
相手の特性を考慮して、指示の仕方を変えようとすることができていますね。これは部下を持つ立場にある者として大事な能力。
自責思考になることで、自然とリーダーシップが備わっている例です。
仕事内容への愚痴 編
✖️愚痴を言った場合
このエクセル入力業務、単純作業すぎて本当につまらない。その割に作業量が多くて大変。もういやだ。
仕事内容にグチグチいう人も結構多いんじゃないでしょうか。
愚痴を言っても、ずっと同じ仕事を続けることになるだけです。
○ 自責思考の場合
このエクセル入力業務、単純作業すぎて本当につまらない。どうにか改善できないかな?実は使われていない入力情報とかないかな?必要な情報も、エクセルマクロを使えば大分効率化されそうだ。よし、具体案を考えてみよう。
つまらない仕事に対して愚痴を言わず、自分には何ができるのかを考えた結果、改善策を考えることができました。
素晴らしいですね。
自己完結する
これは主に人間関係でイライラして愚痴を言いたくなった時の対処法です。
バカにされた、気にしていることを指摘されたなど、人に何か悪口を言われて嫌な気持ちになる。
そして、相手の愚痴を言ってしまう。
人間関係でイライラした時は、イライラを自己完結、つまりアンガーマネジメントができるようになると良いですね。
アンガーマネジメントの方法は、職場で悪口を言われた時冷静になる方法|社会人経験5年以上の私が解説にまとめていますのでよかったらみてみてください。
まとめ:愚痴を言いたくなるときは成長のチャンス
最後にまとめです。
今回は愚痴を言わないための方法を解説しました。
自分の会社で周りを見渡してみてください。結構愚痴であふれていませんか?
私は愚痴を聞くと、もったいないな。せっかくの成長のチャンスなのに。と思ってしまいます。
まあ、周りが愚痴であふれていると言うことは、見方によっては自分が愚痴を言わないことで頭一つ抜けるチャンスと言う見方もできるんですけどね。
しかも愚痴を言わず自責思考グセがつくと、そもそも愚痴を言いたいと言う気持ちすらなくなります。
こうなったらもう最強です。
愚痴を言わず、一気に成長してみませんか?
以上です!