「なるはや」でお願いします
「なるはや」は「なるべくはやく」の略ですね。相手に配慮しつつ緊急性も伝えられる便利な言葉ですが、その実態はただの曖昧言葉であり、受け手の解釈次第でどうにでも取られるので、依頼主は「本当はいつまでなの?」としか思えません。
今回は、上記のように職場ではよ〜く聞く言葉だけど、実は使わない方が良い言葉を紹介します。
無礼とかそういう類の言葉ではないものの、確実に仕事のスピードを鈍化させる言葉なので、使わないことをオススメします。
本記事で紹介する言葉を使わないよう意識するだけで、仕事のスピード向上に繋がること間違いなしです。
職場で使わない方が良いNGワード
それではさっそく、職場で使わない方が良い言葉(=NGワード)を紹介します。
お時間ある時に
「お時間ある時にお願いします」
ビジネスメールでよく見られるこの言葉、本記事冒頭で書いた「なるはや」と同様、曖昧指示なので使わない方が良いでしょう。
お時間ある時にお願いします=お時間ないときはやらなくて構いません、と取られてもおかしくないですからね。
大小関わらず、依頼事項がある時は必ず期限を日時で明記しないと、欲しいアウトプットが欲しい時に得られず、生産性が下がります。
検討します
主に相手からの依頼や打診に対して、明言を避ける際に良く使われる便利言葉。
もちろん本当に検討が必要で使うなら問題ないですが、結論を先延ばしにする「検討します」はダラダラ仕事の元であり、生産性が無いので使わない方が良いでしょう。
やるならやる、無理なら無理、その場で判断できないから持ち帰って決める、などとはっきり言うことが大事ということですね。
(二つ返事で)できます
何か仕事を依頼された時に、「できます」「やります」と二つ返事するのは危険。
一呼吸おいて、今自分の手持ち仕事と並べて考えて、すべてやり切れるかを評価してから回答すべきです。
すぐに「やります!」と答えればその時の印象は良いけれど、後で「やっぱりできませんでした」となると評価を下げるばかりか、二つ返事で引き受けた仕事の影響で全体の進捗が中途半端になる可能性もあり、生産性が下がります。
(社内メールで)お世話になっております
社内メールで冒頭に「お世話になっております」と入れるのは違和感ありありです。
11文字のタイピング×メールの数だけ生産性が下がります。
社内メールであれば、いきなり内容に入って良いでしょう。
前にも言ったけど
相手に同じことを聞かれても、「前にも言ったけど」とは言わない方が良いでしょう。
「前に言った」=「相手がその時理解した」とは限らないからです。
気持ちはわかりますが、言われた相手は気分を害するだけ。
その瞬間自分の少しのストレス発散にはなるかもしれませんが、相手の機嫌を損ねる発言をしても、相手の生産性を下げるだけで結果的に良いことはありません。
気をつけます
何かミスをした時に、「今後気をつけます」というのは無意味です。
「気をつける」というのは当事者の意識に委ねられる言葉であり、その時の状況・心情・体調、あるいは時間の経過によって簡単に薄れるものだからです。
ミスは仕組みで対策すべきであり、「気をつける」は仕組みが考えられない時の逃げの言葉でしかありません。
だから言ったのに
何かアドバイスしたのに、それが聞き入れられず、結果失敗した時に言いがちなセリフ。
評論家的で、仕事で使うのにはあまりふさわしくないですね。
「だから言ったのに・・・」と後から言われても、「意見が反映されるように相手を促す・動く」ことができなかっただけ、ともとれます。
ただのアドバイスであれば、それが採用されるか否かは受け手の判断によるので、結果に対してアドバイス側が何か言う必要もないですしね。
「だから言ったのに」と言われた側は気分を害され、生産性低下につながるので、あえていう必要のない言葉。
言いたくないけど
「あんまりこういうことは言いたくないけど・・・」という枕詞は逆に「言いたくて仕方がない」感がひしひしと伝わり、相手のモチベーション低下につながるので、使わない方が良いですね。
上司が部下に対して説教をする場面で使いがちなので注意。
いつできる?
人に仕事を依頼するときに、「いつできる?」という聞き方をすると、回答が相手の言い値になってしまいます。
まずは依頼内容と希望する期限をセットで伝えるのが基本です。
なんで分からないの?
相手のモチベーションを下げる系の言葉ですね。
特に指導する立場の人は、自分の理解レベル=相手の理解レベルではないことを認識しておくべきです。
相手のレベルに立って話すことができていれば、こんな発言はしないはず。
頑張ります
聞こえは良いですが、仕事においては曖昧言葉の一種。
「頑張ります!」の裏には、「できるかどうかの自己分析はできていないけど、とりあえず気合で乗り切ります!」のニュアンスが含まれているからですね。
二つ返事での「できます!」と同様、後で自分を苦しめることに繋がるので、NGワードとしました。
そんなことも知らないのか
ザ・マウント発言ですねー。上司から部下に発言する場面が多いはず。
同じ会社にいたとしても全く同じ仕事内容・キャリアを歩んできた人はいないはず。人生経験もそう。
自分の中の常識≠相手の常識。
「そんなことも知らないのか」と言われたくないがために、部下は質問をためらってしまうでしょう。それは、コミュニケーションロスにつながり、結果的には仕事の生産性を下げてしまいます。
上司としては、なんでも質問できる状態を作っておきたいところです。
まとめ
今回は職場で使うと生産性を下げるNGワードを紹介しました。
特定の言葉を使わないだけで生産性が上がるなんて美味しい話ですよね。
今回紹介したNGワードをよく使ってしまっていた、と自覚のある人は、明日から控えてみてはいかがでしょうか。違う世界が見えてくるはずです。